がんを防ぐ12の生活習慣

9. かびの生えたものに注意

国立がんセンター監修、(財)がん研究振興財団刊行の「がんを防ぐための12カ条(1, 2)の9つ目、「かびの生えたものに注意〜食べる前にチェックして」

要注意なのはカビ毒(マイコトキシン)のひとつ、アフラトキシン Aflatoxins。炭水化物に富むトウモロコシ、ピーナッツ、ブラジルナッツなどのナッツ類、香辛料、綿実などに生えることが多いが、汚染されたトウモロコシの飼料で育った牛、そのミルク、乳製品から検出されることもある。B1、B2、G1、G2、M1などの種類があり、アフラトキシンB1は、天然物で最強の発がん物質で、その毒性はダイオキシンの10倍以上。肝がん、急性肝炎、慢性中毒に関連すると言われている。

アフラトキシンが発生する最適条件は、30°C以上、湿度95%以上(23)という高温多湿な環境。成長するには過去にタイ産はと麦、イラン産ピスタチオナッツ、ミャンマー産製餡あん原料用雑豆、ベトナム産の米、インドネシア産ナツメグ、中国産のソバ粉、米国産のクルミと乾燥いちじく、ベネズエラ産のカカオ豆といった輸入食品から規制値(日本10ppb*、アメリカ15ppb、EU30ppb、途上国など向けFAO/WHO国際規制値30ppb)を上回るものが検出されたことがある。

日本では輸入落花生、ピスタチオナッツ、ブラジルナッツ、ジャイアントコーン、アーモンド、クルミ、チリペッパー、レットペッパー、ナツメグ及びハト麦は全輸入ロットで検査され、飼料用トウモロコシは国が監視検査、輸入米も検査など、水際での防御策はこうじられているので、消費者は一応守られていると考えてよさそう。

Environment, Health and Safety Onlineでは、防御策として、

  • 穀類やナッツ(特にコーン、ピーナッツ、綿実)を2〜3ヶ月といった長期間保存しない。
  • 保存は湿度が低く涼しいところ。冷凍室がベスト。
  • 新鮮さ、保存管理などにおいて適切に取り扱っている信頼のおけるところから買うようにする。
といったことを推奨している。・・・生米を冷凍しちゃっちゃー炊いたときにぼろぼろになりそで、それはちょっと日本人としては難しいなーと思うけど、高温多湿なところは避けるのは必須ですね。

日本には沖縄県以外アフラトキシン産出のカビは生息していなくて、日本産の食品からは検出されたことがないということなので、3つ目と少し関連するけど、できるだけ国産品を買いましょうというところでしょうか。

カビが生えた食べ物は誰も意図的に食べないと思うけど、カビが生えた部分だけ捨てて食べるというのも危険なのでやめましょう。アフラトキシンは、調理しても、100〜210°Cを1時間とかじゃ残存率があまり変わらないので、料理中に熱殺菌で大丈夫ということもない。

ちなみに、がんを防ぐための12カ条には「ある種のチーズのように意図的にかびを用いた食品については発がんの心配はありません」とありますが、製造過程ではなく、あとからできちゃったカビについては、ハードチーズ(チェダー、コルビー、スイス、パルメジャン、ロマーノ、グリュエール)やセミソフトチーズ(アメリカン、アシアゴ、モントレー、ジャック、モッツァレラ、ムエンスター、ゴルゴンゾーラ)の場合は食べても大丈夫だけど、カビの生えたところから2.5センチくらいの部分は捨て、ソフトチーズ(ブリー、ブルー、カマンベール、カッテージ、フェタ、リコタ、細切りになったピザ用チーズ、スライスチーズ)などにカビが生えたら捨てましょうとFDAでは推奨しています。(24)

*ppb = parts per billion 10億分の1

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2007年09月18日 | この記事のURLコメント(0)TB(0)clip!
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